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【書評】過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題-大石 哲之

書評

過去問で鍛える地頭力 外資系コンサルの面接試験問題

著者:大石 哲之

出版社:東洋経済新報社( 2009-06-26 )

価格:¥ 1,575

単行本(ソフトカバー) ( 196 ページ )

ISBN-10 : 4492556478

ISBN-13 : 9784492556474




地頭力とは何か?
室町幕府の守護・地頭(じとう)の地頭ではなく、ジアタマである。
さてこの地頭力、一体何なのか?

大前研一氏曰く、

知識がなくても自分の頭で回答にいたる筋道を考えていける力


高橋俊介氏曰く、

素手で考える力。知識も方法論もあらゆる引きを持たずにゼロベースで考える力のこと


という。

私なりの意見でいうと、数学の授業で教わるような公式から算出して解を求めるような方法は地頭力が高いとはいえないのだと思う。ビジネスでも同様に、過去の事例やマニュアルから導き出される解は地頭力の賜物とはいえないだろう。
全くの知識無しにも課題・問題を解決できる力が地頭力いえる。公式やマニュアルを作り出せる力が地頭力だ。

例えば、
「日本のミネラルウォーターの市場規模を2倍にするには、どうすればいいか?」
「東京から青森までの新幹線で、コーヒーは何杯売れるでしょうか?」

この問題を解くのに公式などない、まさに地頭力が必要なのだ。

例えばコーヒー問題では、「コーヒーを飲む人数*飲む回数」が答えだが、コーヒーを飲む人数をどう求めるか?「新幹線乗車数*購買率」に因数分解できる。次は新幹線の乗車数は?とさらに細かくできる。これを仮に乗車率100%とすると、横4名*縦10列として1車両40名。それが仮に15両編成として600名が乗車していることとなる。などと因数分解を繰り返しながら、解を求めるアプローチも地頭力といわれる部分だ。


本書はコンサルティング業界の面接試験でよく出題される、「地頭力」を問う問題の対策本だ。

なぜコンサルティング業界でよく出題されるかといえば、企業は事細かい課題が発見できていればコンサルタントなどに依頼はしない。何が企業の課題なのか、なぜその課題を解決する必要があるのか、シェア2倍にするには何が必要なのかという問いに、処方箋を第三者として提供するのがコンサルタントの仕事だ。大きな視点で、鋭くピンポイントに課題を抽出、適切な処方箋を提供するには、既存ビジネスフレームワークから脱却し、新たなフレームワークを作ることが必要となる。教科書どおりの処方箋ではコンサルタントの価値はない。

本書の読み方は、当然面接対策としても読めるが、それ以外の学生や社会人でも十分読む価値はある。

既存の方法論に頼らないのが地頭力なのに、地頭力を鍛える本が出るというのも矛盾しているような気がするが、地頭力というのがどのようなチカラなのかを知るにはベストチョイスだ。

本書を読んでからが、実際の地頭力強化ポイントだ。家から会社までに、自動販売機はどれくらいあるのか?日本に郵便ポストは何台あるのか?幕張メッセにはバスケットボールが何個入るか?など、自分で問いを立てて、あてずっぽではなく論理的に答えを導くくせを常につけると良い。

本書は、そんなステップアップの第一歩になりそうな一冊。

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