- 2009-12-03
- 新書・文庫
著者:長嶺 超輝
出版社:幻冬舎( 2007-03 )
価格:¥ 756
新書 ( 219 ページ )
ISBN-10 : 4344980301
ISBN-13 : 9784344980303
裁判官制度が始まったおかげで、裁判に関心を寄せる人が増えているだろう。
裁判を傍聴した経験がないので裁判官のイメージといえば、感情を表に出さず、石部金吉のような想像をしてしまう。しかし、本書を読んでそのイメージが少し崩れた。むしろ親近感まで沸いてきた。法曹界という絶壁の向こうにある世界を、我々一般民の元へ近づけてくれた本である。
著者は裁判傍聴マニアであり、傍聴した中で裁判官の口から出たとは思えないような面白い言葉を集めた爆笑お言葉集である。
爆笑するかどうかは別として、裁かれるものへの裁判官の愛情の印が言葉に出るものだと感じた。罪を償うためには罪の意識、贖罪の芽生えを感じさせる必要があり、裁判官の言葉はずしりと重いだろう。
どれだけ法服を身にまとい、鉄仮面のマスクを被っていようとも中身は人間である。
ひとつだけ引用してみる。
暴走族から抜けようと思った少年に暴行を加え死に至らしめた少年に
「暴走族は、暴力団の少年部だ。犬のうんこですら肥料になるのに、君たちは何の役にも立たない産業廃棄物以下じゃないか」
と言い放つ裁判官。爆笑とはかけ離れているが、親近感が沸く。この言葉は賛否両論ああったが、悪を罰するという意味では力強い言葉じゃないか。
裁判をひとつ身近に感じさせる一冊。


