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【書評】流星の絆-東野圭吾



流星の絆


両親を殺された三兄妹が、大人になって復讐をする。しかし、それを阻むのは復讐すべき相手への妹の恋心だったという話。

ストーリー自体は、若干の無理やり感があるにせよ読み応えがある。
展開のテンポや、伏線の張り方などさすがといえる東野圭吾ワールドがそこにある。

しかし、三兄妹だから「絆」で結ばれているという暗黙の了解のような前提があり、なかなか共感できない読者はいるのではないだろうか?親を殺され、養護施設で過ごす日々をより緻密に描写してもらい、「絆」が生まれるプロセスを読者が共感できれば、より面白い。

例えば、『容疑者Xの献身』や『白夜行』に比べると、粗い気がする。
まるで、テレビドラマ化されるのを前提として、テレビか原作を足して100点取れれば御の字のような粗さ。

著者は

「この小説は私が書いたのではない。登場人物たちが作りだしたのだ。」


といっているが、この登場人物の内面的描写が決定的に欠けていると思う。
なぜ登場人物たちは、復讐するに至ったのか。両親を殺され耐えがたい苦痛を味わい3人でしかその憎悪を封じ込められず、果たすべきは復讐あるのみと、そこに至りその感情を抱き続けてきた。その内面の感情をよりページを割いて表現してもらいたかった。

とはいえ、最後まで読ませてしまうのが東野作品。粗さが目立つとはいえ、むしろそこで立ち止まらせないストーリー展開と文章力には脱帽する。



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